【松井証券 自動売買】おすすめ設定を約30年分のデータで検証|範囲を外れたら何が起きるか

ケンショウ 公開 2026-09-27 数値の確認 2026-09-27

数字で見る要点

44%

米ドル/カナダが設定の範囲の外にいた日(1996年〜)

9 / 29

元手100万円でロスカットされた開始年の数

+12〜14%

設定の公開後の約1年9か月(元手100万円)

この設定は、価格が設定した範囲の中で上下している間は、小さな利益を積み重ねていました。一方で、範囲を大きく外れる時期があると損失が一方向にふくらみ、元手100万円では、1996〜2004年に始めた場合はすべて2007年にロスカットされていました。結果を分けたのは「いつ始めたか」と「元手に対してどれだけの量を持つか」でした。

検証した設定

松井証券の公式ページで紹介されている、米ドル/カナダの自動売買の設定例です(2024年12月20日掲載)。

買い 売り
注文を並べる範囲 1.20000〜1.33000 1.33000〜1.46000
1本あたりの数量 800通貨 800通貨
注文の間隔 26pips 26pips
利益を確定する幅 52pips 52pips
損切り なし なし

「リピート系」は、決めた範囲に売買の注文を等間隔に並べ、値段が上下するたびに「買う→利益確定」をくり返す仕組みです。

リピート系の自動売買のしくみ

公式ページでは、必要証拠金の目安を20万円前後、シミュレーションの運用資金を100万円としています。あわせて、範囲を抜けた場合に備えて運用資金に余裕を持つこと、大きなできごとがあれば運用を止める必要があることも注意しています。

検証の条件

項目 内容
データ 米ドル/カナダ、米ドル/円の日次の値(米セントルイス連銀の公開データ)。1996年1月〜2026年9月
始めた時期 1996〜2024年の毎年1月(29通り)と、設定が公開された2024年12月20日
取引のルール 松井証券の取引ルールに合わせて、レバレッジ25倍、ロスカット率は選べる中で最も緩い50%、スプレッド1.6pips(自動売買の注文に使われる「通常スプレッド」の9時〜翌3時の値)、手数料なし
スワップ 政策金利の差から計算。「差そのまま」と「業者の取り分として年1%を引く」の2通り
日次データの補正 日次の値だけでは、1日の中の上下による利益確定を数えられません。1時間ごとのデータで同じ形の設定を動かして比べると、利益確定の回数は日次の約2.8倍でした。下の表は、この補正を入れた値です

米ドル/カナダは、どれくらい範囲の中にいたか

米ドル/カナダの値動きと設定の範囲

1996年以降、米ドル/カナダが設定の範囲(1.20〜1.46)の外にいた日は44%でした。2003〜2014年ごろは、ほとんどの期間で範囲より下にありました(いちばん低かったのは2007年11月の0.9168)。

結果

元手100万円で動かした場合の評価額

元手 ロスカットされた開始時期(29通り中) 途中の最大の下落(最も悪い開始時期) 2026年9月までの損益率(中央値)
20万円(証拠金の目安と同じ額) 17通り −85% −54%
100万円(公式のシミュレーションと同じ額) 9通り(1996〜2004年に開始) −94% +62〜+77%
200万円 なし −70〜−77% +60〜+73%

(損益率の幅は、スワップの2通りの前提によるものです)

  • 元手100万円で1996〜2004年に始めた場合は、米ドル/カナダが範囲を大きく下回った2007年に、すべてロスカットされました(元手の約9割を失う計算です)
  • 2005年に始めた場合はロスカットを免れましたが、途中で評価額が最大で74〜80%減った時期がありました
  • 2010年に始めた場合は、2015年まで価格が範囲より下にあったため、5年間一度も注文が約定しませんでした
  • 設定が公開された後(2024年12月20日〜2026年9月)は、価格がおおむね範囲の中にあり、元手100万円で+12〜14%、途中の最大の下落は−8%ほどでした

この結果から言えること

  • リピート系は、値段が範囲の中で上下する相場で利益を積み、範囲を外れる相場で損失がふくらむ仕組みです。どちらになるかは事前にはわかりません
  • 同じ設定でも、元手が少ないほど、範囲を外れたときにロスカットされやすくなります。今回の計算では、どの年に始めてもロスカットを避けるには約200万円が必要でした
  • 公式の「必要証拠金の目安(20万円前後)」は、注文を出すのに必要な最低限の金額です。その額だけで運用すると、ロスカットの可能性が高いことが、今回の計算からわかります

検証の限界

  • 日次のデータを1時間ごとのデータで補正していますが、1時間の中の細かい上下は数えていません
  • 1日の中の一時的な急落によるロスカットは見落としている可能性があり、実際にはもっとロスカットが起きていた可能性があります
  • スワップは政策金利の差からの概算です。実際のスワップポイントは日々変わります
  • スプレッドは9時〜翌3時の値(1.6pips)で計算しました。それ以外の時間は最大10.0pipsまで広がるため、実際の利益は少し小さくなる可能性があります
  • 米ドル/カナダの過去の値動きが、これからもくり返されるとは限りません

※この記事の数値は2026年9月時点の検証によるもので、設定と取引ルールは2026年9月27日に公式ページで確認しました。売買の判断を示すものではありません。

この記事の検証結果のデータ(CSV): ダウンロード
計算した結果のみ。元の価格データは各提供元の規約により含めていません。

根拠・出典

この記事の数字と事実は、2026年9月27日に、公式情報と検証の記録で確認しました。

検証の条件と計算方法は検証の方法にまとめています。

この記事は、運営者が行った検証の記録です。特定の金融商品の売買を勧めるものではありません。過去の成績は将来の成績を保証しません。数値は記載時点のものです。